30代になると、付き合っている彼氏とそろそろ結婚かな…と将来について考えたりしますよね。そんな時に気になるのはやはり相手の育ったご家庭のこと。もし結婚を考えている彼氏と彼氏の家族が宗教の信者だったら、信仰の自由とは言いつつも結婚をしていいものかどうか考えちゃうという女性も多いのではないでしょうか。勧誘されたらどうしよう、やっぱり家族になったら入信しなきゃいけないのかな、なんて。
恋愛コラムニスト
齋藤緑子
関西在住ライター。マッチングアプリを利用して30人以上の男性と出会い、男女関係にまつわる様々な取材を敢行中。恋愛や不倫、セックスなど、誰にも言えない悩みを抱えた女性の心に寄り添います。
関西在住ライター。マッチングアプリを利用して30人以上の男性と出会い、男女関係にまつわる様々な取材を敢行中。恋愛や不倫...
彼氏に「俺の家、宗教に入ってるんだよね」と言われたら…?
一般的に新興宗教と呼ばれるのは幕末から明治などの近代以降に生まれた、比較的新しい宗教のことをさします。既存の宗派から分派や独立をして新しい宗派ができ、現在国内では数多くの新興宗教が存在しています。そしてその新興宗教を信仰している信者の数は、信者数の多い新興宗教の上位37教団だけでも、国内に1500万人以上であるといわれてます。
こんなにも信者が多いことを考えると、身の回りに新興宗教の信者がいるということは決して珍しいことではありません。しかし実際にお付き合いをしていて、将来は結婚も考えている彼氏から「俺の家、宗教入ってるんだよね」と言われたらどうでしょう。どんなに大好きな彼氏でも、結婚にはちょっと足踏みしてしまう人が多いのではないでしょうか?
そんな結婚について悩める30代女性のために、宗教信者の彼氏との結婚を考えるうえで気を付けておきたいことをご紹介しましょう。
宗教信者の彼氏と結婚すると起きるかもしれない3つのこと
ではまず、宗教信者の彼氏と結婚をしたときにはなかなか避けて通れないであろうリスクを3つご説明します。
入信しなければいけない可能性
彼氏が宗教の信者であっても、あなたは宗教に全く信仰心がない場合、入信を迫られるとなかなか辛いものがありますよね。信仰は自由ですから、中には妻と信仰が別でもいいというケースもあります。しかし、夫が入信することを望んでいなくても、そのご両親からは一緒に入って欲しいという圧力をかけられる可能性があります。
夫のために入信したとしても、自分に信仰心がなければ共に修行をしたり、奉仕活動をすることが精神的な負担になることも。
実家の両親に結婚を反対される可能性
自分の両親が宗教を信じていない場合、娘が宗教の信者の家庭に入ることを反対する可能性もあります。特に「新興宗教=怪しい」というイメージから、自分の娘の将来のことを考えて結婚を認めないという親はかなり多いでしょう。そうなるとまず自分の両親を説得することから始めなければなりませんし、結婚への道のりは大変なものになります。
人間関係が変わる可能性
宗教には大抵信者同士のコミュニティが存在します。宗教の信者の家庭に入れば自然とそのコミュニティで過ごすことが多くなるでしょう。その密接なコミュニティに慣れることができずにストレスを感じてしまうこともあります。自分が入信しなかったとしたらなおさら慣れることはありませんし、その宗教コミュニティから入信を迫られることもあるでしょう。
また、自分が宗教の家庭に入ったことで宗教に抵抗のある今までの友人が離れて行ってしまうこともあります。
彼氏に宗教を辞めさせることは難しい…
彼氏が宗教の信者なのが結婚への高いハードルならば、彼氏に宗教を辞めてもらえばいい!そう思う人もいるかもしれませんね。しかし、宗教を辞めさせるというのは大変難しいことなのです。彼自身が新興宗教にハマりかけているなら彼の両親や友人と協力して説得することもできますが、彼の家庭そのものが宗教を信仰している場合は辞めさせられないと考えた方が良いかもしれません。
彼の両親や兄弟という、家族で宗教を信仰している場合、幼いころから信仰することやその宗教のために修行することを習慣づけられていることがほとんどです。幼いころからの習慣はなかなか変えることができないものです。また、宗教が心の支えになっていたり、考え方の基準になっている場合もそれを変えることは大変難しいでしょう。
彼ひとりがその信仰を辞めようとすれば、家族から縁を切られて彼が辛い思いをすることもあります。家族で宗教を信仰している家庭は、宗教によって固く結ばれていることが多いので、その絆を断ち切ることは困難でしょう。
宗教信者の彼氏との結婚をしないほうがいい3つのケース
宗教を信仰することは決して悪いことではありません。ですから、「彼氏が宗教の信者」というだけで結婚することを諦めろという訳でもありません。しかし彼氏に以下のような傾向がある場合、あなた自身の人生に良くない影響が出ることもあるので結婚を一度考え直したほうが良いでしょう。
頻繁に宗教に勧誘する
あなたが多少宗教について拒否感を示していても、「一緒に入ろう」と勧誘してくる場合、結婚をしたら当たり前のように彼氏の宗教に入信しなければならない可能性が高いでしょう。宗教の教義について頻繁に話したり、宗教を信仰していて救われた話をしょっちゅうするなら問題です。彼氏にも信仰の自由があるのと同じように、あなたにも信仰の自由があるのですから。
宗教関係にお金を使いすぎている
宗教に関係なく、結婚の際はお互いの金銭感覚をすり合わせることが必要ですよね。特定の施設への供物、お札、寄付などにお金を使いすぎているようなら結婚後に家庭にお金を入れなかったり、宗教のことであなたに隠れて借金をしたりと大きな金銭トラブルへと発展しかねません。
すべてにおいて宗教を優先している
結婚すれば2人で過ごす時間も必要ですし、子供がいれば家族の時間も大切にしたいものです。しかし休みの日はほとんど宗教のための用事で出かけていたり、妻や子供よりも宗教が大事だと思って宗教を優先したりするならば、幸せな家庭を築けるはずがありません。たとえ勧誘などはしないとしても、宗教によって家族の心の距離が離れてしまいます。
彼の普段の過ごし方から、宗教をどのくらい優先しているのかを見極める必要があります。
彼氏が宗教を信じていても結婚したいときの7つの対処法
宗教には興味が無いし彼の宗教に信仰心はないけれど、彼の性格や人となりが素晴らしく、本当に好きで好きでたまらないから結婚したい。そう思うあなたにおススメの対処法をご紹介します。
信仰の自由を認める
何を信じるか、何を心のよりどころにするかはぞれぞれ違って当たり前です。信仰の自由をお互いに認め合う努力をしましょう。彼氏は自分の宗教を信仰するけれど、あなたはそれを信仰しない。それは自由です。
あなたは彼の信仰を温かく見守り、そして彼は勧誘や強要をしないと約束をすれば、宗教という言葉だけで毛嫌いせずに冷静に結婚を考えられるでしょう。
できる限り二世帯住宅は避ける
彼氏の家族が揃って宗教を信仰している場合、両親との同居や二世帯住宅で暮らすと非信者のあなたの立場が弱くなりがち。親族総出で勧誘されたり、入信を強要される可能性もあるので、最初から同居や二世帯住宅で暮らすのは避けましょう。どうしても近い距離で暮らしていると、教会や施設などに誘われたり、行事のたびに手を貸して欲しいと頼まれることが多くなったりします。
結婚前に同棲する
別々の家に暮らしてたまにデートをするだけでは、彼氏がどの程度宗教に入れ込んでいるのかわかりません。結婚する前に同棲をして、彼の持ち物に宗教関連のものがどれくらいあるのか、どれくらいの頻度で宗教の活動をしているのか、宗教のコミュニティに属する人とどう関わっているのかなどを確かめましょう。そして、一緒に暮らしてみて自分はどう感じるのかも自分で確認することが必要です。
自分の周囲も含めて勧誘禁止を約束してもらう
彼氏や彼氏の家族が自分の両親や友人を宗教に勧誘すると、両親との関係が悪くなったり友人が離れて行ったりしてトラブルの元になります。あなたの周囲の人間も宗教に勧誘しないようにきっちりと彼氏に約束してもらうことが必要です。特に自分の両親が宗教に抵抗がある場合、あまり彼氏の両親と近づけないようにした方が良いでしょう。その点も彼氏に理解してもらわなければなりません。
子供に宗教を強要しないことを約束してもらう
彼氏にもあなたにも、そして結婚していづれ生まれてくる子供にも信仰の自由があります。幼いうちから宗教を信仰することを強要しないよう、彼氏に約束してもらいましょう。大抵家族で宗教を信仰している人は幼いころから当然のように入信しているものですが、それが当然ではないということ、子供が宗教について考えられる年齢になってから宗教をどうするか選ばせたいということも説明しておくのが良いでしょう。
お金の使い方に関するルールを設ける
今はさほど宗教関連のことにお金を使っていなくても、信仰を続けるうちにもっとお金をつぎ込むようになることがあるかもしれません。経典やお札、寄付などの信仰にかけるお金をどこまで認めるか、そして夫婦のお金をどのように管理するかを2人で考え、きちんとルールを作ることをおススメします。
ルールは形にしておく
勧誘禁止や子供への強要禁止、そしてお金の使い方など、約束したことやルールとして決めたことは形にして残しておきましょう。法的な文書にする必要はありませんが、少なくとも書類の形にまとめておくことが大切です。何かあったときのためでもありますし、文章を2人で考え、形にすることでお互いの気持ちを再確認するためでもあります。
監修者「齋藤緑子」のまとめ
宗教を信仰しているということは、一生懸命に何かを信じ、心のよりどころにしているということです。それは決して責められることではありません。しかし、全ての人が理解できるかはまた別の話です。実際に新興宗教というだけで、怪しいのではないか、勧誘されるのではないかと身構えてしまう人の方が多いでしょう。ただの知り合いであれば距離を置いてしまうかもしれませんね。
ただ今回は、結婚まで考えている大好きな人のことです。宗教を信仰しているというだけで距離を置くのはあまりにも辛すぎます。お互いに結婚したいという気持ちがあるならば、理解できるところは理解して、できないところは線引きをして、それぞれの信仰の自由を守りながら結婚について考えていきましょう。