「月収が低い」「まわりの30代女性はどのくらい稼いでいるの?」
お金のことを友達や同僚に聞くことは難しく、自分の月収に悩む人も少なくありません。今回は30代女性の平均月収や、月収アップの方法をご紹介します。
転職や起業、独立など、頑張り次第で理想の月収を手に入れることができるかもしれません。月収への悩みは誰もが抱えています。記事の内容を参考に、できることから実践してみましょう。
金融ライター
Larako
生命保険会社にて7年間勤務後、「保険への抵抗感」をなくしたいという想いから書くことを仕事に。2000人以上のお客様を担当し、そこから得た保険にまつわる知識を広く伝えるべく活動中。一児の母。
生命保険会社にて7年間勤務後、「保険への抵抗感」をなくしたいという想いから書くことを仕事に。2000人以上のお客様を担当し...
30代女性の平均月収はいくら?
大学卒業後に社会に出た人であれば、30代になると10年前後もの間、働いていることになります。ふと、まわりの30代女性の月収はどれくらいだろうかと気になったことはないでしょうか。
なかなか月収について話す機会もないため、自分の月収が多いのか少ないのか分かりませんよね。まずは30代女性の平均月収についてデータで確認してみましょう。
マイナビウーマンが実施したアンケートによると、30代女性の平均月収(手取り)は以下の通りです。
金額 | 割合 |
10万円未満 | 6% |
10万円以上15万円未満 | 11.3% |
15万円以上20万円未満 | 33.1% |
20万円以上25万円未満 | 27.1% |
25万円以上30万円未満 | 13.2% |
30万円以上35万円未満 | 7.9% |
35万円以上 | 1.4% |
月収が10万円未満という人から35万円以上もある人までさまざまです。30代女性は結婚や育児、介護といった理由で働き方をセーブしている人も多いことから、月収にも幅があります。
大切なのはまわりと比べるのではなく、入社時点や過去の自分と比べて、「成長できているか」「仕事や能力に見合う月収を受け取っているか」などを中心に振り返ることです。
上記のアンケート結果はあくまでも目安として考えましょう。
30代女性が抱える月収への不満
日本では残念ながら未だに男女間の賃金格差が明確に残っています。男性よりも月収が低いといった不満の他にも、月収に対する不満はさまざまな種類があります。ここからは30代女性が抱える月収への代表的な3つの不満とその解決方法を解説します。
転職したら月収が下がった
「月収が低かったため転職したが、結果的に月収がさらに下がった」という人がいます。一般的に、転職は月収を増やし、待遇の改善を求めることが多いものの、新しい勤務先の雇用条件次第ではこれまでよりも月収が下がることもあります。
転職の面接時に給与体系や具体的な給与金額を聞いておくほか、住宅手当や通勤手当、残業手当といった各種手当はもらえるのかもきちんと確認しておくことが大切です。
仕事内容に比べて月収が低い
仕事内容や仕事量に見合う給与ではない場合、「これだけ働いているのに月収が少ない」と不満を感じやすくなります。夜勤や日勤といったシフト制の仕事は不規則な生活になりやすく、特に体の負担が大きくなりがちです。
また、朝早くから夜遅くまで勤務しているのに残業代が出ない職場であれば、月収を時給に換算すると非常に低くなっているかもしれません。
このような職場では、月収への不満がつのり、仕事へのモチベーションが上がらずに心身の調子を崩してしまうことも想定されます。仕事の内容と月収があまりにも見合っていないと感じるときは転職を考えましょう。
専門職なのに昇給がない
専門的な資格を持っているのになかなか月収が上がらない、という状況も不満が募りやすい環境です。この場合は起業や独立を考えても良いでしょう。
専門的な知識や経験があれば、比較的簡単に事業を始めることができます。「専門職なのに昇給がない」と悩む場合は、独立や起業を目指して、そのために必要なスキルや経験をできるだけ早く身に着けることがおすすめです。
月収をアップさせる5つの方法
「月収が低い」と悩むよりも、月収アップに向けて努力しているほうが素敵な30代女性と言えます。そこでここからは月収アップに有効な5つの方法を解説します。
①昇進する
会社員として月収をアップさせるには、昇進して管理職になるのが月収アップの近道です。昇進することで基本給が上がるほか、残業代の手当も上がるという会社が多く、すぐに月収アップを実感できます。
職種や業種によるものの、昇進できるチャンスがないか考えてみましょう。
②起業する
独立して起業するスキルがあれば、会社員ではなく経営者という立場でお金を稼ぐ方法があります。徐々にビジネスが軌道に乗ると、従業員を雇うことでさらに会社を大きくし、それに伴い月収や年収も格段に上がるかもしれません。
ただし、起業にはビジネスの知識の他に、営業力や人脈、業種によっては商品力が必要です。やみくもに「月収アップのために起業する」というだけでは、月収アップは見込めないため注意しましょう。
③転職する
「がんばっているのに仕事ぶりを評価してくれない」「職場の人間関係に悩み、能力を発揮できていない」といった場合は転職を検討しましょう。自分の経験やスキル、強みを適切に評価してくれる会社が見つかると、大幅に年収がアップする可能性があります。
近年では転職そのものに抵抗感じる人が少なくなっており、マイナスなイメージも払拭されつつあります。自分のキャリアアップのためにもなる転職であれば前向きに検討しましょう。
④副収入を得る
副業を解禁する企業が増えるなど、本業とは別の収入源を確保することが一般的になりつつあります。副業にはさまざまな種類があり、会社終わりにコンビニなどでアルバイトをする方法の他にも、エンジニアやブロガーなど特定のスキルを生かしてお金を稼ぐ方法があります。
勤務している会社から受け取る月収を1万円アップさせるのは非常に大変ですが、「別の方法で1万円稼ぐ」ことにシフトしてみると、簡単に稼げるかもしれません。副業を禁止している会社に所属していると規定違反となるため、副業を始める前に確認しましょう。
また、副業による所得が20万円を超える場合は確定申告が必要ですので、税金の取扱い等も確認しておくことが大切です。
⑤資格を取得する
職業や業種によっては、資格を取得することで月収アップにつながるというケースがあります。看護師・(管理)栄養士・薬剤師・保育士など、主に女性が活躍するフィールドはたくさんあり、それぞれ国家資格など専門資格を取得しなければなりません。
資格の取得には時間がかかるほか、専門学校や資格取得講座の受講にはお金がかかります。取得の難易度も考えながら、自分に合う資格はないか探してみましょう。また、事前知識として資格に関わる分野の知識や経験があれば、資格取得もさらに容易です。受験が必要な資格は、まず過去問をチェックしてみるなど、「チャレンジできそうな内容かどうか」をきちんと確認しましょう。
待遇の良い会社を選ぶ6つのコツ
月収をアップさせる方法を実践すると共に、現在勤務している会社の待遇に問題がないか確認しましょう。給与や待遇に不満がある場合や、明らかに不当な勤務条件の場合は、転職を考えるのも良いでしょう。
転職や就職にあたり、待遇の良い会社を選ぶ6つのコツを解説します。
①初任給と賃金体系
仕事探しで真っ先に気になるのはやはり初任給ではないでしょうか。「初任給の良さに魅力を感じて入社したものの、入社してから一切給与が上がらない」といったケースは避けたいものです。
初任給をチェックすると同時に、その会社の賃金体系も確認しましょう。入社から、いわゆる定年と呼ばれる60歳や65歳にかけて、給与がどの程度変化するかを把握しておくことで、自宅の購入や結婚などのライフイベントの予定が立てやすくなります。
また、基本給に加えて職務給や業績給、各種手当といった項目を加算して、毎月の給与としている会社も数多くあります。基本給が少なくても、これらの手当が充実していれば、結果として月給もそれなりの金額を受け取ることができます。
②労働時間と給与のバランス
いくら給与が良い会社とはいえ、ほとんど休むことができずに土日も出勤させられるような会社は避けたいものです。毎月の給与と勤務時間のバランスの良い会社を選びましょう。
近年ではIT化がさらに進み、できるだけ効率の良い働き方が求められています。生産性が低い会社は必要のない残業などを繰り返している傾向が強く、労働時間に見合った給与を受け取っていない可能性があります。
③人事評価
賃金や労働時間と同様に、人事評価も働く上で大切なポイントです。「どのような結果を残せば昇給・昇格できるのか」「ボーナスの査定はどのような点を考慮しているのか」といった点を予め確認しておきましょう。
例えば会社によっては、単に業績だけを評価することもあれば、社内のテストや公的な資格を取得することが昇給の条件になっていることもあります。さまざまな評価制度があるため、自分に合う人事評価制度かどうかという側面からもチェックしておくと安心です。
④休日日数
就職や転職の際には、「どれくらい有給休暇を取得できるのか」といった福利厚生面も確認しなければなりません。年間の休日日数を開示している会社は多いものの、本当に実態に即した休日日数であるかどうかは確認が必要です。「土日は休みと聞いていたのに、土曜は出勤を命じられる」といったケースがあり、このような場合は名目と勤務実態が相違しています。
また、有給休暇の消化率もチェックしましょう。有給休暇の取得日数が高い企業は「休日が取りやすい」という特徴があり、働きやすい会社です。逆に有給休暇の取得日数が著しく低い会社は、自由に有給休暇を取得できない雰囲気である可能性が高いため注意が必要です。
⑤残業時間
業種や職種によっては繁忙期があることも考えられます。例えば美容室や美容サロンに勤務する場合、卒業や入学のタイミングである春は非常に忙しい時期です。また、旅行業界であればGWや夏休み前は業務が増える時期です。
このような場合、定められた勤務時間内に仕事を終えることができず、残業をしなければならない日もあるでしょう。残業をした場合は、残業時間に応じて残業代を払うのが一般的です。しかし、会社によってはいわゆるサービス残業が横行し、勤務した時間に見合う給与を受け取れていないこともしばしば起こっています。
あまりに残業が多い企業は、心身の健康を損なう恐れがあるため、待遇の良い会社を新たに見つけましょう。
⑥昇進制度
年齢に関係なく、能力のある社員を積極的に重要なポストに任命する会社もあれば、年功序列で昇進していく会社もあります。待遇の良い会社を見つけるためには、昇進制度の内容も確認しましょう。
会社が急激に成長している場合は、事業が拡大して社内にもさまざまなポストが増えていきます。この場合は、若い人にも重要なポストが回ってくる可能性があります。逆に、会社の業績が悪く、人員を減らしている場合はポストの数そのものが少なくなり、なかなか昇進できないことが想定されます。
また、昇進の要件も把握しておきましょう。若い管理職がいる会社は、能力を重視している一方、高齢な管理職ばかりの会社は年齢順に昇進していくシステムです。自分の能力を発揮できる環境かどうかをきちんと確認しておきましょう。
月収が低くても大丈夫!投資や節約を意識しよう!
「毎月の給与が低くてお金がない」「貯蓄する余裕がない」と悩む女性も少なくありません。しかし、工夫次第でお金を少しずつでも貯めることができます。ここでは30代女性におすすめのお金のやりくり方法を4つご紹介します。
①節約
節約と聞くと「我慢」というイメージを持っていませんか?ぎりぎりまで食費や生活費を切り詰める節約もありますが、無理して節約をしても長続きしません。節約は楽しく工夫しながら、未来の自分のためにお金を準備するものです。
毎日コンビニで購入しているコーヒーを、自宅から持参するお茶に変えてみる、といった工夫だけでも支出を抑えることができます。ここで大切なのは、「節約の目的を考える」ことです。単にお金を貯めるだけではモチベーションを維持しづらく、「〇〇を買うために貯蓄する」「ダイエットのためにスイーツの購入はやめよう」といった名目をつけることで、前向きに貯蓄ができるようになります。
30代におすすめの理由
②つみたてNISA
つみたてNISAは、これまで投資や運用をしたことがない人でも気軽に始めることができます。一般的に、投資で得た利益には約20%の税金がかかりますが、つみたてNISA制度を利用することで非課税になります。また、投資先は金融庁の基準をクリアしているものしかなく、低リスクなものが揃っています。
節約し、「支出を抑える」ことと並行して、「お金に働いてもらう」ことを意識しましょう。少額から始めることができるため、月収の一部を投資に回してみるのも良いでしょう。
30代におすすめの理由
③フリマアプリ
メルカリやラクマといったフリマアプリも上手に活用しましょう。さまざまなジャンルの中古品や新品が続々と出品され、定価で購入するよりもお得に買えると人気のサービスです。限りある月収でやりくりするには、「安くて良いものを購入する」という努力も必要です。
また、手持ちの不用品を売ることで簡単に現金化することができるため、これまでは捨てていたものでも「フリマアプリに出品してみようかな」と考える人が増えています。わずかな売上金であっても、月収以外の収入源を作ることは大切です。
30代におすすめの理由
④サブスクサービス
サブスクサービスとは、「サブスクリプションサービス」の略語です。製品やサービスなどの一定期間の利用に対してお金を払うシステムとなっており、音楽や動画配信サービスが人気となっています。
月額制や定額制を導入しているサービスが多く、「聞き放題」「視聴し放題」で利用できるというメリットがあります。比較的安い値段で始められることが多く、気軽に利用できるのが嬉しいサービスですが、料金は毎月の固定費になります。「月に数百円だから」と軽い気持ちで複数のサブスクに加入すると、出費が膨らむ可能性があります。加入先の数を限定したり、月額の上限額を設定しておくと良いでしょう。
30代におすすめの理由
監修者「Larako」のまとめ
勤務先の待遇などもチェックしながら、仕事内容や勤務時間に見合う給料かどうかも確認しておくことが大切です。「月収が低いから」と諦めるのではなく、節約や勉強など、できることから始めてみましょう。