「筋トレがどうしても続かない」「何度も挫折している」と悩むあなた、意志の弱さが原因だと自分を責めていませんか?
実は、筋トレが続かないのには人類共通の理由があります。理由をきちんと理解し、対策を立てることで、誰でも筋トレを続けられるようになりますよ。
この記事では、筋トレが続かない理由と続かない人の特徴をまずレクチャー。続いて、筋トレを続けるべき理由とそのコツをご紹介します。
挫折と罪悪感の堂々巡りから脱却して、今回こそ引き締まった理想のボディを手に入れましょう!
美容ライフスタイルアドバイザー
ヒロコ
医療機関に8年間勤務→長年の敏感肌を克服した経験からスキンケアのコツを美容系メディアで情報発信→読者の方から肌悩みの相談を多数いただくようになったことをきっかけにフリーランスブロガーに本格転身→海外移住→3Qsにジョインし美容・ライフスタイル情報発信を担当。昨日より今日の自分をもっと好きになってもらえるとうれしいです。
医療機関に8年間勤務→長年の敏感肌を克服した経験からスキンケアのコツを美容系メディアで情報発信→読者の方から肌悩みの相談...
Contents
筋トレが続かないのはなぜ?
筋トレが続かないのは、意志が弱いからだと思って落ち込む必要はありません。ハーバード大学のダニエル・リーバーマン博士によれば、実は「人間は筋トレをするようにできていない」というのが真相です。
人間は不必要な活動をせず体力を温存するようにデザインされており、運動や筋トレを行うようにできていないとのことです。
食料が不足していても、狩猟や生殖にエネルギーを回して生き延びられるよう、本能的に体力を節約してなるべく休息するようになっているのですね。
ですからどんなに筋トレを決意しても、結局ダラダラしてしまって続かないというのは、とても自然で人間らしいことなんです。
また、行動分析学という心理学の一種によれば、人間はある行動の直後にメリットが得られるとその行動を起こしやすくなります。逆に、行動の直後にデメリットが生じると、その行動を起こしにくくなります。
筋トレを行った直後生じるのは、疲れや筋肉痛といったデメリットです。痩せたり筋肉がついたりといったメリットは、直後ではなくかなりの期間続けた後にようやく得られるものです。
そのため、筋トレが続かないのは、心理学的に考えても正常な反応なんです。
ある調査によると、筋トレを始めた人のうち1年後も継続できているのはわずか4%だったというのにもうなずけます。
それでは、筋トレは続かないものだとしてあきらめてしまうべきでしょうか?もちろんそうではありません。
節約、他人を尊重すること、法律を守ることなど、本能に流されずに行えていることはたくさんありますね。簡単ではないかもしれませんが、長い目で見てもっと幸せな生活につながることです。
筋トレも同じで、本能に逆らうことになるため簡単ではないものの、コツをつかめば続けることができます。そして、長期的にはそれが自信や幸福につながっていきます。
この記事を通して、ご一緒にそのコツをつかんでいきましょう。
本能に流されないためには、まず客観的に自分の傾向を分析し、対策を立てることが大切。続く部分では、筋トレが続かない人の特徴について考えます。
筋トレが続かない人の特徴
筋トレが続かない人に共通する特徴を4つご紹介します。あなたにも1つか2つは心当たりがあるのでは。自分の傾向ときちんと向き合うため、ここでしっかり把握しておきましょう。
初めからキツイ筋トレをする
初めから自分を限界まで追い込むようなキツイ筋トレをしてしまう人や、完璧主義になり目標を高く設定しすぎる人は、筋トレを続けにくいです。
これまで鍛えてこなかったのに、いきなりハードなメニューで高い負荷をかけてしまうと、疲れや筋肉痛と戦う羽目になります。もしかしたらケガをするかもしれません。
先に説明したように、行動の直後にデメリットが発生すると、その行動を続けることは難しくなるという心理学的なルールがあります。
「燃え尽きた!筋肉痛キタ!頑張った!」とテンションが上がるのははじめだけで、習慣化することはなかなかできません。
初めからいろいろ完璧にやろうとする
完璧主義ぎみの人にありがちなのが、初めからいろいろやりすぎること。
筋トレ関係の本や動画を見ていると知識がついて、筋トレの正しいフォームやベストのタイミング、食事やサプリやプロテインなどいろいろなことを考え始めます。
やるならきちんとやりたい、という性格の人は、初めから全部きちんとやろうとして心身共に疲れてしまい、挫折してしまいがちです。
後回しにするクセがある
筋トレを後回しにしてしまうのも、続かない原因の一つ。
仕事や家事など生活に欠かせない物事に比べて、優先順位が低い筋トレは、どうしても後回しになってしまいがちです。
やりたいことやしなければいけないことがたくさんある人は、時間や体力が足りなくなってしまい「また明日やろう」ということになります。
筋トレも歯磨きのように習慣として毎日のスケジュールに組み込めていればよいのですが、そうでなければいつの間にか3日空き、1週間空き、自然消滅への道をたどるわけです。
すぐに結果を求めるクセがある
すぐに結果を求めるタイプの人も、筋トレを続けるのが難しいです。筋トレをして数日では、痩せたり筋肉がついたりしたことを実感することができません。成果を感じ始めるまでには、3ヶ月ほど根気よく続ける必要があります。
少しでも身体の変化が感じられるようになれば、モチベーションが上がって続けられるのですが、そうなる前にやめてしまうことが多いです。
あなたにも当てはまる項目がありましたか?これらの理由を理解して一つ一つ対策すれば、筋トレを続けることは難しくありません。
続く部分では、具体的な対策の前に、まず筋トレを続けることで得られるメリットを理解して、モチベーションをあげておきましょう。
筋トレを続けるべき8つの理由
筋トレを続けることができれば、どんなメリットがあるのでしょうか。8つの理由をご説明します。
スタイルが良くなる
まず、筋トレを続けるとボディラインが引き締まります。好きな服をキレイに着こなせますし、海やプールも格段に楽しくなりますよ。
ヘアやメイクを整えるときは、顔だけ・上半身だけ映る鏡を使うことが多いですが、本当の人の印象は全身で決まるもの。スタイルの良い人は「引き」で見たときの美人度が圧倒的に高いです。
選ぶトレーニングによって、お腹やお尻など狙った場所に効かせられるのも、筋トレのうれしいポイントです。
基礎代謝が上がって痩せやすい体になる
次に、筋トレを続けることで基礎代謝が上がり、痩せやすく太りにくい体質に変えていくことができます。
基礎代謝というのは、生命を維持するのに必要なエネルギーのこと。身体を動かさずに安静にしていても、心臓を動かしたり体温をキープしたりするために消費されています。
この基礎代謝が高い人は、何もしなくてもカロリーを消費しているため、カロリーオーバーになりにくいです。同じだけ食べても、太りやすい人と太りにくい人がいるのはこのためです。
基礎代謝アップの大きな要素は、筋肉量。筋肉量が多ければ多いほど、基礎代謝が高い燃焼系のカラダになります。
基礎代謝は年齢とともに低下するのが自然なので、それを補うために筋トレをして筋肉量を増やしていくことが大切です。
もっと運動できる身体になる
筋トレを続けると体力がつくので、運動が苦にならなくなります。つまり筋トレをすればするほど、運動向きのカラダに変わり、さらなる筋トレや有酸素運動がしやすくなるわけです。
いろいろな筋肉を鍛えることで、身体の使い方が上手になり、ケガをしにくくなるメリットもあります。継続することで、今だけでなく将来加齢による転倒などの心配も減らすことができますよ。
むくみや冷えが解消する
筋トレを続けると筋肉量が増え、基礎代謝がアップします。基礎代謝が上がると、体温が上がり血行が良くなるため、むくみや冷えが解消します。
私も平熱35℃台で末端冷え性、氷の手足でした。少しの筋トレですが数年続けたところ、今は平熱36℃台前半になり、人と握手するとたいてい私の手の方が温かいです。
姿勢が美しくなる
筋トレを続けると、正しい姿勢を保つ筋肉も鍛えられるので、姿勢が美しくなります。体型がスッキリと見えるだけでなく、自信や余裕も印象付けることができます。
特に、腹横筋や腸腰筋などのインナーマッスルを鍛えるのがポイント。これらは見えないところで身体を支える筋肉なので、いくら鍛えてもムキムキになることはありませんが、立ち・座り・歩きの姿勢ががらりと変わりますよ。
睡眠の質が改善する
筋トレを続けることで、より良い睡眠をとれるようにもなります。筋トレによる疲労感が心地よい眠りを誘うことに加え、筋トレ時には「セロトニン」という神経伝達物質が分泌されます。
このセロトニンは、体内時計の調節やリラックスにかかわっています。1日の終わりに近づくにつれ、メラトニンという睡眠物質に変わり、スムーズな寝つきと良質の睡眠を助けてくれます。
また、筋トレを行うことで睡眠時間が増えたという研究もあります。▶アイオワ州立大学の運動学助教アンジェリーク・ブレレンシン氏の実験によれば、1年間筋トレしたグループは睡眠時間が平均40分増えました。
理由は未だ仮説ではありますが、筋トレにより傷ついた組織を回復させるために脳に熟睡するよう信号が送られる、成長ホルモンの分泌が増えるなどの要素が考えられます。
メンタルが安定する
筋トレを継続することで、ストレス耐性があがり、メンタルが安定することも期待できます。
先に述べた通り、筋トレを行うとセロトニンが分泌されます。セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれるように、精神を安定させリラックスさせてくれます。
筋トレとメンタルヘルスの関係は科学的にも証明されており、
・成人のうつ病症状を大幅に軽減する(▶ JAMA Psychiatry. 2018 Jun 1;75(6):566-576)
ことが明らかになっています。
若さを保てる
筋トレを続ければ、加齢の影響を抑えて若さを保つ助けになります。
不老長寿の研究で有名な「サーチュイン遺伝子」をご存じですか。サーチュインが活性化すると老化した細胞に働きかけ、DNAを修復して細胞レベルで若返るとされています。
サーチュインを活性化させる要素はいくつかありますが、その一つが筋トレ。筋トレをすると、体内でNADと呼ばれる、サーチュインを活性化させる物質が増えるとのこと。激しいトレーニングをする必要はなく、軽~中程度の運動で十分に老化を遅らせることができます。
アメリカでの実験によると、週2回の筋トレを10ヶ月間続けた中年の男女は、筋肉中のNAD量が10ヶ月前の2倍に増えていました。その量は訓練を受けた大学生と同じレベルまで回復していたということです。
昔から、筋トレする人はいつまでも若いというイメージがありますが、科学的にも証明されているというわけですね。
それではいよいよ、本能に流されず筋トレを続けるコツをご紹介します。
筋トレを続けるコツ7つ
筋トレを続けるための工夫を7つご紹介します。ぜひ実践して今度こそ続けてください!
目標を可視化しよう
筋トレを続けるには、計画や目標をはっきりさせて可視化しておくのが近道。つまり、
・スマホの待ち受けにする
などの方法で、いつでも頻繁に目に入るようにしておくと良いです。
計画や目標は、
・無理のないように
たてることが大切。例えば、単に「痩せるぞ!」とか「筋肉をつけるぞ!」といったものではなく、「〇月までに体重を〇kg、体脂肪率を〇%にする」「今年の夏はビーチでビキニを着る」といったものにします。
理想の体型の写真があれば、可視化する際に添えるとなお良いですね。
また、その最終目標へ至るための小目標をこまめに立てましょう。目標の数値を割り算して、1週間当たりや1ヶ月当たりの目標を立てると良いです。
また、今週はスクワットだけでも必ず毎日やるなど、無理なく取り組める行動を目標とするのもおすすめです。
小さな目標を次々に達成することで、やる気を持続させやすくなりますよ。
習慣の力を借りよう
人間は、何かを一度習慣にしてしまうと比較的簡単に継続できるようになります。例えば、歯磨きを特に好きでない人でも、それほど苦労しなくても寝る前には必ず歯磨きをすることができます。
この習慣の力を借りることができれば、筋トレも簡単に続けることができるというわけです。
筋トレを習慣にしてしまうには、毎日の生活の中で固定化することが早道です。余裕のある時にやろうという意識だと、フェイドアウトしてしまいます。優先度の高い大切な予定として、スケジュールに組み込みましょう。
例えば、
・入浴前にスクワットを20回する
など、何か必ず行うこととセットにすると良いです。無理なくできるスケジュールにし、できる限りその通りに行いましょう。
これを2ヶ月ほど、試しに頑張ってみてください。きっと筋トレが生活の中に習慣として根付き始めていることに気づくことと思います。
この時に注意したいのは、生活を大きく変えるような予定の立て方をしないこと。脳化学によると、大きな変化には脳が不快感を持ち抵抗することが分かっています。脳をだますつもりで、小さな変化を狙いましょう。
例えば、来週から週6でみっちりジム通い!というのは悪手。まずは週1か週2で、仕事帰りとか家の近所で行きやすいジムへ。気分が乗らなくても、とりあえず行って、ちょっとだけ運動して帰ってくるというのでもOKです。
特に運動がもともと嫌いな人は、家でスクワット3回や5回などでも良いです。その代わり、毎日決められたタイミングで行います。まずは習慣化を目指し、回数や強度は後から増やしていきましょう。
やりすぎないようにしよう
筋トレを続けるためには、初めからやりすぎてしまう誘惑に注意。いろいろな筋トレを組み合わせたり、負荷の高い筋トレをしたり、回数を多く行ったりするのは、どんなにやる気があっても初めのうちはガマンしましょう。
まずはスクワットだけなど、1~2種類の筋トレを「少しキツイ」程度に行うのがおすすめです。
自分を限界まで追い込むようなマッチョな筋トレをする必要はありません。はじめは続けることだけを考えましょう。
完璧主義さんにとっては、有酸素運動との組み合わせや、食事やサプリ、睡眠についてなどいろいろ考えたいことはありますが、とりあえず今は簡単な筋トレを定着させることにフォーカスして。
5分でも15分でも定期的に行えるようになれば、筋トレの種類や強度を増やしたり、栄養面を強化したりといったことを一つずつ付け加えていくと良いです。
記録をつけよう
少しでも成果が見えると、継続へのモチベーションになります。人間の記憶はあいまいで、脳内で「ビフォーアフター」をやるのは難しいため、こまめに記録を残しておくのがおすすめです。
まずカレンダーやスマホなどに、行った筋トレの内容や回数を記録します。続ければ続けるほど、これだけやったという自信になります。
そして、筋トレ開始時、1週間後、1ヶ月後などインターバルを決めて全身の写真を撮りましょう。体重や体脂肪率の変化を定期的に記録に残すのもおすすめです。アプリを活用するのも良いですね。
筋トレは、なかなか短期間で劇的な変化が見られないため、途中で息切れしやすいです。小さな変化を見つけて喜び、自分をほめることが大切。体型の変化だけでなく、階段がしんどくなくなってきたなど、体力面での変化にも目を配りましょう。
仲間の力を借りよう
仲間を作って励まし合うことも、筋トレを続ける助けになります。ジムで筋トレ仲間を作ったり、SNSやアプリを活用したりするのは良い方法です。
Xなどで、いつまでにどれくらい痩せる、筋肉をつける、または毎日何の筋トレを何セットするなどの目標を発表し、進捗を報告するアカウントを作っている人もいます。
そこまでしない人でも、友人や家族に宣言するだけでかなりの効果があります。宣言した手前容易にやめられませんし、協力や励ましが得られるでしょう。
少しお金をかけてみよう
筋トレを続けるためには、ジムに入会する、トレーナーをつける、新しいウェアを買うなど、多少お金をかけてみることもおすすめ。
人には、犠牲を払って得たものを重要視する傾向があります。そのため、言語や資格の勉強でも、無料講座は内容が良くても続かない・身につかないということが起こります。
筋トレでも、多少お金を払うことで「元を取らなければ」という意識が継続へのモチベーションになります。
特に、思い切ってパーソナルトレーナーを付けた人は継続の確率が高いです。プロのトレーナーが自分に合ったメニューを考えてくれ、最短で効率的に成果が出せます。
「ツラいだけで成果が出ない。このままでいいのかな。もうやめたい」という時期がなく、ひたすらプロを信じて続けていけばいいので、心がとてもラクですよ。
お金はかかりますが、これまでどうしても続かなかった人にとっては価値ある投資と言えるかもしれません。
楽しめるよう報酬を用意しよう
筋トレはすぐに成果が見えないため、過程を楽しめるように自分で工夫をすることが必要です。そのためには、自分にわかりやすい報酬を用意するのがおすすめ。
例えば、筋トレの後はお気に入りの美味しいプロテインを飲むというのも一つ。お気に入りの音楽や動画を、筋トレ時専用にしておくのも良い方法です。
自分の好きなこと、やりたいことを筋トレの報酬にしてしまいましょう。1週間とか1ヶ月、計画通りに筋トレできたら、コンプリート祝いに欲しかったものを買うのもいいですね。
ちょっと邪道なやり方に見えるかもしれませんが、人間はそもそも筋トレするようにできていないわけですから、ちょっとくらい自分をごほうびで釣るのも許されるはずです!
筋トレが続かない本当の理由を知れば今度こそ続けられる!
筋トレが続かない本当の理由は、人間が筋トレするようにデザインされていないから。無駄な運動をせず休息するよう本能が促してくるんです。
本能に流されず筋トレを続けるため、客観的に自分を分析し、筋トレを続けるメリットをしっかり理解し、対策を実践しましょう。特に重要なのは、やる気に任せて初めからやりすぎないこと。そして、毎日やることと組み合わせて習慣化を狙うことです。
今度こそ筋トレを続けて、自信満々の理想ボディを手に入れましょう!