30代になると、どうしても気になる部分が増えてなんだか厚化粧になってしまいがち。でも自然なメイクがしたい!そして女性としての魅力や色っぽさは残したい!そんなジレンマを一瞬で解決できる、おすすめの色っぽメイクをご紹介します。
メイクアップアーティスト
SHOJI HITOMI
ヘアメイクやエステティシャン、パーソナルカラーや骨格のアナリスト、インナービューティーのアドバイザーとして、トータルで女性の美をサポート。『飾らないそのままの自分を好きになれる女性が増えてほしい』という想いで日々活動。沖縄在住。
ヘアメイクやエステティシャン、パーソナルカラーや骨格のアナリスト、インナービューティーのアドバイザーとして、トータル...
ヘアメイクアップアーティストEitaのコンシーラーメイク
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パリコレなど一流メゾンのファッションショーや舞台など、東京をベースに世界で活躍されているヘア&メイクアップアーティストのEitaさん。
国内外の女優やアーティストからの指名が多い、人気メイクアップアーティスト。そして、コンシーラーメイクの生みの親でもります。今回はフランスのパリでたくさんのパリジェンヌを間近で見てきた美の秘訣をお話しくださいました。
コンシーラーメイクのヒントはパリジェンヌから
パリジェンヌはずぼら?!
みなさん、パリジェンヌに対してお洒落なイメージはお持ちだと思います。なぜお洒落なイメージがあるのでしょうか?それはパリジェンヌが、実は「ずぼらで不器用」である!ということが関係するとEitaさんはおっしゃいます。
ずぼらで不器用だけれども、だからこそ自分を演出することに長けていて、それぞれのスタイルを持っているということがパリジェンヌの美を作っています。スタイルを持つとは、個性を最大限に生かす最小限のテクニックを持っているということ。ずぼらで不器用だからこそ、最小限のテクニックで自分を魅せることができるようになるのです。
パリジェンヌの美の基準
パリジェンヌの美の基準は肌の質にあります。
アジアと違ってヨーロッパはたくさんの人種が集まるので、一概に美白が良いというわけではありません。「どれだけ肌が潤っていてキメが整っているか」が美を決めていきます。
更に日本人にとってのメイクは、毎日同じ時間をかけて同じプロセスで同じものを使ってメイクするという「儀式のメイク」になりがちですが、肌やお顔は毎日変化しています。変化するお肌やお顔に合わせて毎日メイクも変化させるのが実は自然なメイクなのです。
毎日同じことをするのではなく、必要なことを必要な時にやるといつも綺麗でいれる、そんなことをパリジェンヌは自然と毎日しているのですね。
のせる場所によって使うコンシーラーも変わる
コンシーラーもいろんなタイプ、形状のものが数多く出ていているので、どれを使ったら良いかわからないという人も多くいるでしょう。
▼目の周り・口の周り
基本的には、目周りや口周りのように表情が動く箇所はやわらかいリキッドタイプのコンシーラーを薄く付けることをおすすめします。
▼クマ・くすみ
クマやくすみのような青味の強い部分に対しては黄みが強いイエローやオレンジのコンシーラーを使ったり、ニキビやシミ、肝斑などを隠す場合は、はそこまでお肌が動くわけではない箇所なので、硬めのコンシーラーをピンポイントでのせるようにしましょう。
\コンシーラーを乗せる注意点/
柔らかいコンシーラーの使い方
柔らかいコンシーラーは目周りに多く使用し、目の下のクマにも使用していきます。
▼目の周り
まず、下瞼のふくらみとほっぺのふくらみの間に薄く溝があるので、ピンク系のコンシーラーを細く入れていきます。また、目尻にもくすみが出やすいので目尻にも薄く入れます。
▼ほうれい線
また、ほうれい線と言われる部分にも入れていくのですが、線になっている部分に幅広く入れるのではなく、頬のふくらみと上唇の間の溝、そして小鼻周りに細く入れ、中指の腹を使ってトントンと広げないように叩きます。
たくさんの色を使って色の掛け算をするのがコンシーラーの役割ではなく、のせた部分に光を集めることで光の錯覚を起こし、自然と目立たないようにするのもコンシーラーの役割なのです。
監修者のコメント
コンシーラーには「カバリング」と「ハイライト」両方の効果があります。カバーの効果を強く出しすぎることで濃いメイクに見えてしまうので、ハイライト効果をしっかり使い、どこに光を集めるか、どこが凹で凸なのかを計算し、凹の部分にピンポイントでのせられるかが、ハイライトとして使えるかどうかの鍵になります。
▼使っているのはこちら
素肌が輝くメイク01
イヴ・サンローラン ラディアントタッチ 1
硬めのコンシーラーはブラシでのせる
ニキビやシミのようなスポッツを隠す場合は、肌の色に近い色を選び、手ではなくブラシを使ってコンシーラーをのせていきます。手を使うよりもブラシを使うことで、コンシーラーの厚みを調整することができるのでおすすめです。
▼ブラシでの乗せ方
人の肌は、全てが肌色という一色でできているわけではなく、点描画のように少しずつ色が異なることで立体に見えます。コンシーラーを使ってお顔を点描画のように色を整えるようにしましょう。
マリオネットラインもくすみやすい箇所ですが、ここも同じく影になる部分をポイントで明るくすることで自然と消えます。
監修者のコメント
硬いコンシーラーを選ぶ時は、止まりの良さを重視するようにしましょう。広がりすぎてほしくないので、伸びの良さを重視する柔らかいコンシーラーと違って、しっかり広がらないことを確認してから購入することをオススメします。
▼使っているのはこちら
素肌が輝くメイク02
NARS ソフトマットコンプリートコンシーラー 全10色
お粉はテカリとツヤを分ける決め手
コンシーラーのあとは、ルースタイプのお粉を軽くのせていきます。お粉をのせる場合も、全体にのせるわけではありません。テカリとツヤは似て非なるものであり、テカっていることでツヤになる部分と、テカっているとだらしなく見える部分があります。
▼お粉の乗せ方
何もつけないことを不安に感じる方もいらっしゃると思いますが、あえてお粉で固定せず、ゆるく仕上げることであとでお直しがしやすくなります。
監修者のコメント
お粉の中でもマットなタイプとツヤなタイプがありますが、この時もツヤがあるタイプを選ぶと全体の統一感が出せます。また、パフを使ってのせるとマットに仕上がってしまうので、ブラシを使うことをオススメします。
肌色以外のコンシーラーの使い方
コンシーラーにも様々な色があります。その中でもカーキ色のコンシーラーは、シャドウとして影をいれるのに使うと更にお顔に立体感を出すことができるのでおすすめです。カーキ色のコンシーラーは、中指の腹にとって手でぼかしてのせていきます。
特に、きゅっと見せたい小鼻の先に三角形にいれると効果的です。小鼻以外でも、もみあげの延長や、眉頭の下に入れると堀を深く見せてくれたり、小顔に見せる効果があります。
カーキ色のコンシーラーが見つけられないという方は、カーキ色のアイシャドウと混ぜても大丈夫です。
監修者のコメント
カーキ色のコンシーラーを使う時は、ポイントで使うよりも、しっかりぼかしてグラデーションにすることが大事です。ピンポイントでぼかさずに入れてしまうと逆にシミのように見えてしまうこともあるので、しっかりぼかして使うようにしましょう。
赤リップは塗り方次第
パリジェンヌがメイクする時に大事にしているのは、いろんなパーツを引き立たせるのではなく一点豪華主義で一箇所だけが引き立つようにメイクをするということです。全てを足す足し算メイクではなく、必要なところ以外引いていくという引き算メイクと言えるでしょう。
特にリップメイクを豪華にすることが多く、その時はアイメイクをしない場合もあります。
赤リップのように濃い色をリップメイクに使うときに躊躇してしまう人も多いかと思いますが、自然な唇のグラデーションを守ってさえいれば何色を使っても失敗しないので安心して試してみてください。
究極なナチュラルメイクは自然な血色のみを作ることが大切なので、リップメイクも同様に、リップラインをしっかり取るのではなく、グラデーションを作ることが重要になります。
▼赤リップの塗り方
- はみ出ることも、ムラがあることも気にせずに、ざっくりと塗ります。
- リップラインは叩き込んで指でぼかします。
- 境目を綿棒でぼかす。はみ出た部分を綿棒で拭き取ります。
- 上唇と下唇の合わせ目に再度置いて重ねて終了です。
監修者のコメント
赤リップなどの濃い色を使う時はいつもより慎重に丁寧に塗りがちですが、雑にでも構わないのでざっくり塗ってみましょう。塗ってみて、指でぼかしきれない時は、上唇と下唇をすり合わせるようにしてぼかしても大丈夫です。
▼使っているのはこちら
素肌が輝くメイク03
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素肌が輝くメイク04
ゲラン スクランスルスィル
素肌が輝くメイク05
シャネル ルージュアリュール ヴェルヴェット エクストレム 114
眉毛は毛流れが大事
眉を描くときに、しっかり眉頭や眉尻を描く方が多いと思いますが、実は眉山の少し内側が眉毛が密集していて濃い部分になります。
眉はその濃い部分のみパウダーで色を少し足し、そのあと毛が生えてない部分や抜けているところに毛流れを足すように色をのせるのみになります。最後に気流れをブラシでとかして終了です。
監修者のコメント
眉を描くときは、「眉」を描こうとするよりも「毛」を描こうという意識で描くことでナチュラルな、描いた印象の眉ではなく元から自然と生えている眉のように見せることができます。ペンシルやパウダーも、眉の形を取るように横にスライドさせて描くのではなく、下から上、上から下へ毛の流れに添うように描いてみましょう。
監修者「SHOJI HITOMI」のまとめ
日本人の私たちでもパリジェンヌの美意識から参考にできることはたくさんあります。普段当たり前にやっている習慣や、メイクの仕方なども一度見直してみるのも良いかもしれません。絶対にこれ!と決めていることがあっても、肌の調子や季節や環境などに合わせて変化させてみることで、きっと新しい美を発見できると思いますよ。