ビジネスシーンなどでも使用される万年筆は筆記用具の定番。大人を象徴するアイテムでもあります。
特別な節目などのプレゼントに選ばれることも多く、商品もたくさんあるので迷ってしまいますよね。そこで今回は万年筆の選び方のポイントと、おすすめの商品を紹介していきます。ぜひ選ぶときの参考にしてみてくださいね。
フリーライター
shima
OLやアパレル販売を7年経験したのち、フリーのライターに。美容やファッションに関することが大好きで、SNSでの情報収集を日課にしている。30代に向けた最新トレンドをお届けします!
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万年筆の選び方のポイント3つ
万年筆はその名のとおり、基本的に長く愛用することのできるペンです。
せっかくであれば、とっておきのお気に入りのものを選びたいですよね。
しかしデザイン性だけで選んでしまうと使いづらく、結局お蔵入り…なんてことも。
印鑑文化のない海外では、契約のサインなどで万年筆を使う機会が多く、ペンといえば万年筆が主流です。しかし、日本人にはあまり馴染みがないのが現状。なので、見た目はもちろん大切ですが、日本語の書きやすさや、持ちやすさなども含めた使い勝手にも注目して選んでみてくださいね。
では、選ぶときのポイントをそれぞれ詳しく紹介していきます。
大きく分けるとポイントは以下の3つ。
- 書き心地の良さ
- デザイン
- インク補填の方法
ここでは詳しく解説をしていきます!
1:ペンの書き心地の良さ
万年筆の書き心地のよさはペン先の太さや素材によって大きく異なります。
万年筆を使ったことがある人なら分かると思いますが、自分にあわない万年筆だと字が書きづらくなってしまいます。
筆圧の強さによっても書き心地のいい万年筆は違うので、自分にあったものを選ぶことが重要です。
それでは、ペン先の太さと素材を選ぶときのポイントを紹介していきます。
1-1:ペン先の太さ
万年筆のペン先の太さは、下記の5種類に分けられます。
- EF(極細)
- F(細字)
- FM(中細)
- F(中字)
- B(太字)
会計帳簿などのこまかい数字を記帳する場合はEFがおすすめです。狭いスペースに文字を書くときにも重宝します。
日本語は画数が多く複雑なので、履歴書など比較的小さな日本語を書くなら極細字〜細字が、おすすめ。また、万年筆を使い始めたばかりの人は、筆圧が強くなりがちなので細字を選んでおくといいですよ。慣れてきたら、使い勝手のいい中字に変更してみてくださいね。
FMは幅広い用途で使用できます。自分の筆圧の強さなどが分からない場合はまずはFMを選んでみましょう。手紙を書くのにも重宝するので、最初の一本にFMを選ぶ方も多いです。
Bは文字を主張させたいときに使用します。はがきのあて名を書くときに使用されます。
1-2:ペン先の素材
ペン先の素材はスチールと金の2種類から選ぶことができます。
スチールは硬めの書き心地が好きな人におすすめ。極細のボールペンのようなカリカリとした感触で、初心者の人にも使いやすい素材です。
万年筆特有のやわらかい書き心地を楽しみたい人には、金のペン先がおすすめです。14Kから21Kが使用されていて、数字が大きくなるほどやわらかくなります。
また、金は長く使用できるのも魅力のひとつ。一生使えるような万年筆を探しているのなら、ぜひ金素材のペン先を選んでみてください。
2:本体の持ち手のデザインや太さ
万年筆は個性的なデザインのものもあれば、シンプルなデザインなものまでその種類はさまざま。
せっかく長く使うのであれば、一番気に入ったデザインをひとつ見つけるのが一番です。
また、購入するときは持ち手の太さも確認しておきましょう。万年筆以外の書き物すべてに言えることですが、持ち手の太さは使いやすさに大きく影響します。
どんなにおしゃれなデザインでも持ちづらかったら使う頻度も減ってしまいます。できれば一度手に持ってみてから購入しましょう。最も書き慣れた日本語として、自分の名前を試し書きすると、使い勝手がよく分かると思いますよ。
3:インクの補填のタイプ
万年筆はインクの補充方法によって、カートリッジ式・吸い上げ式・コンバーター式の3つに分けられます。
どのタイプを選ぶかによって使い勝手やお値段が変わってくるので忘れずにチェックしましょう。それぞれのタイプの特徴を紹介していきますね。
3-1:手軽に交換できるカードリッジ式
カートリッジ式は手を汚すことなく簡単にインクの補充ができるのが魅力です。
専用のカートリッジを差し込むだけでインクを補充できるので万年筆初心者にもおすすめ。
また、予備のインクを持ち歩くことも容易で、カバンのなかでインクがこぼれてしまうなんてアクシデントも起こりません。
インクの色の選択肢は少ないですが、誰でも手軽に交換できるのは嬉しいポイントですね。
3-2:一手間でより愛着が湧く吸い上げ式
吸い上げ式は万年筆の開発当初から用いられている伝統的な補充法のこと。
ペン先をインクボトルに浸して尻軸を回転させることでピストンが上下してインクを吸い上げ、インクは胴軸の中に貯まります。
インクの容量が大きいので一度に多くのインクを補充することができ、補充頻度も少なくて済むのがメリットです。
また、インクの色の選択肢も多く自分好みのものを探すことができるのも醍醐味。手間はかかりますがその分愛着を持って使用することができ、万年筆本来の雰囲気を楽しむことができるのが特徴です。
3-3:2種を合わせたコンバーター式
コンバーター式は吸い上げ式とカートリッジ式のいいとこどりをしたタイプです。
両用式とも呼ばれていて、カートリッジとコンバーターの両方でインクの補充をすることが可能です。
コンバーターにインクを補充して、カートリッジと同じ要領で使用します。コンバーターの費用はかかりますが、インクボトルはカートリッジと比べて低価格なのでコスパは良好。
カートリッジの欠点である選択カラーが少ないという部分もクリアしています。
万年筆を使用する時の注意点
万年筆を使用するときに、いくつか気をつけていただきたい注意点があります。
- 万年筆と同じメーカーのインクを使用すること。
- 同じメーカーのインクでも混ぜないこと。
- 定期的に万年筆を使用すること。
この3つに注意して使用することで、長く万年筆を愛用することができますよ。それぞれ詳しく説明していきますね。
1:万年筆と同じメーカーのインクを使う
万年筆のペン先とペン芯はそのメーカー・ブランドの純正インクでもっとも能力が発揮できるように作られています。
万年筆の本来の力を発揮するためにも、純正のインクを使用するようにしましょう。
また、基本的に万年筆メーカーは同じメーカーのインクを使用することを推奨しています。
インクの特性上詰まりやすいものがあったり、ペン先がサビる原因にもなるので他社のインクは避けるのがベターです。
2:同じメーカーのインクでも混ぜない
「混色をして自分好みの色のインクを…」と考えることもあるかもしれません。
しかし、万年筆のインクは同じメーカーのものでも混ぜないようにしましょう。多くのメーカーはインクを混合すること推奨していません。
インクを混ぜることで色素が分離されたり、固化してペン芯の溝を詰まらせてしまうことがあります。
インクだけでなくて万年筆にダメージを与えてしまうので、インクはそのままの色で使いましょう。
例外として、セーラーやプラチナ万年筆からは混色OKのインクが発売されています。どうしても混ぜたい場合には専用のインクを購入しましょう。
3:定期的に使用をする
万年筆を長持ちさせたいのなら、定期的に使用するようにしましょう。
万年筆は毎日使い続けることがもっともよい使用法だといわれています。海外では、着けないと止まってしまうオートマティックの時計のように「生き物」として毎日かわいがってあげるというほど。万年筆は、まさに相棒のような存在なのです。
長い間インクを入れっぱなしにして使わないでいると、インクの詰まりやサビの原因となります。
使わない万年筆はインクを抜いて洗浄してから保管するようにしましょう。
30代女性におすすめの【書きやすい万年筆ランキングイン】ブランドの商品19選
30代女性におすすめの万年筆を19商品紹介していきます。
万年筆のスペックだけでなく、おすすめのポイントも一緒に紹介していくので選ぶときの参考にしてみてくださいね。
1:SAILOR(セーラー)『プロムナード』
万年筆とえばセーラーという人もいるくらい愛好家の多い万年筆ブランドです。
1911年以降広島の熟練の職人の手によって作り出された日本製万年筆として、国内外から多くのユーザーに支持されています。日本製万年筆メーカーの中でも一番歴史があり、世界に誇れるブランドです。
14Kを使用したペン先にはセーラー万年筆の特徴である錨マークが刻印。
ペン先は極細から太字まで選ぶことができるので、自分にあったものを探してみましょう。
30代におすすめの理由
2:CROSS(クロス)『ボタニカ』
万年筆の中軸のボディに色鮮やかなフラワーパターンが360度プリントされているのが特徴です。
ヘナアートに影響されたのびやかな線画で花の色は鮮やかでところどころにメタリックプレートが刻み込まれています。
カラーは3種類から選ぶことができ、ペン先のカラーにもこだわっているのがポイントです。
30代におすすめの理由
3:Pelikan(ペリカン)『スーベレーン』
ペリカンはドイツで発祥したブランドで、現在はスイスに本社を置いているオフィス用品メーカーです。
1950年に発売以来わずかにデザインが変更されたものの、ほとんど変わることなく世界中で愛用され続けるロングセラー商品です。
ホワイトとゴールドがおしゃれでゴージャスな印象のデザインは、一目でペリカンと分かる模様となっています。
30代におすすめの理由
4:CARAN d’ACHE(カランダッシュ)『エクリドール バリエーション』
カランダッシュは1915年に創業されたスイスの高級筆記用具・画材ブランドで卓越した品質と高い機能性が魅力です。
シンメトリーで統一感のある直線で構成されたモチーフをすべての面に彫刻。カラーはシルバーで統一されていて、スタイリッシュに仕上げられています。
インクの補充方法は両用式で、ペン先の細さは中字と細字から選択することができますよ。
30代におすすめの理由
5:LAMY(ラミー)『サファリ』
高級筆記用具という印象のある万年筆の概念を打ち崩したモデルです。
発色のいいプラスチック樹脂製のボディは目立ちやすく、万年筆を使ったことのない層にも裾野を広げます。
ペン先はスチール製で、タイプは両用式。見た目だけでなく機能性もばっちりで、握りやすく丈夫なボディは使い勝手抜群。
ペン先の太さはEFの極細となっているので筆圧が強めの人におすすめです。
30代におすすめの理由
6:AURORA(アウロラ)『オプティマ』
アウロラから1930年代に発売された商品で、当時大ヒットした「オプティマ」。
こちらは復刻版で、外観はそのまま再現。鮮やかなブルーのマーブルデザインが目を引きます。
キャップのリングには古代ローマ時代のグレカ・パターンを、万年筆のボディにはアウロラ社の創業当時の社名が刻印されています。
ペン先の太さは中字と細字の2種。補充タイプは吸入式と手間はかかりますが、その分愛着を持って使用することができます。
30代におすすめの理由
7:PARKER(パーカー)『ソネット』
パーカーより、時代を超えて愛され続けるソネットシリーズの万年筆です。
ボディ部分はスチールを使用していますが、ペン先には18Kが使われていてロジウムプレート仕上げとなっています。
18金のペン先は柔らかめの書き心地。慣れるまでは使いづらいかもしれませんが、一生のパートナーにもなる万年筆です。
インクの補充方法は両用タイプなのでさまざまな人のニーズに応えた商品ですよ。
30代におすすめの理由
8:PLATINUM(プラチナ萬年筆)『センチュリー ロジウムフィッシュ 』
貴金属であるロジウムを使用した効果な表面処理をほどこしていて、機能性にすぐれています。
高度が非常に強く、キズがつきにくく輝きを保ち長年劣化しにくいのが特徴。フランスのシャルトル大聖堂にあるステンドグラスをイメージして作られた上品なデザインが魅力的です。
スリップシール機構搭載でインクの乾燥を防いでいます。
文字の太さは細字・中字・太字の3種類から。カラーはシャルトルブルーとブラックダイヤモンドの2種類から選べます。
30代におすすめの理由
9:WATERMAN(ウォーターマン)『カレン』
光沢感が美しく、モダンな印象に仕上がっているのが特徴です。
海面をすべり行く船のように繊細で優美な流線型のシルエットで、波をかきわけ進むダイナミックな力強さが魅力的。
ペン先は18金が使用されていて、柔らかい万年筆の本来の書き心地を実感することができます。初心者よりは、万年筆を使い慣れている人におすすめ。カラーは4種類から選ぶことが可能です。
手入れを怠らなければ長く愛用することができますよ。
30代におすすめの理由
10:Montblanc(モンブラン)『マイスターシュテュック』
モンブランの筆記用具は独特の優雅さを持ち、絶妙な職人技によって際立ちます。ボディは美しいブラックカラーです。
軸の太さと重さのバランスがいいので握りやすく、気持ちよく文字を書くことができます。
キャップ部分にはモンブランのシンボルマーク、ペン先にはロジウム仕上げの象嵌があしらわれたデザインは高級感も抜群。
ペン先は手作業で制作されていて、18金のゴールド製となっています。クリップにはシリアルナンバーが刻まれていて同じものはありません。
30代におすすめの理由
11:PILOT(パイロット)『キャップレス 』
ノック式の万年筆で、キャップがないのが特徴です。ボールペンのようにワンノックですぐに文字を書き始めることのできる実用性の高い万年筆です。
パイロットが開発・製品化した世界初のノック式万年筆として発売以来、半世紀におよぶロングセラー商品で世界中から注目されています。
金輪類は黒クロム仕上げでペン先には18Kを使用。細字・中字・太字に加えて極細も選択することができますよ。インクの補充タイプは両用タイプで、近代的な万年筆となっています。
30代におすすめの理由
12:大西製作所『Pent(ペント)夢桜 <スワロフスキー ライトローズ>』
桜が咲きほこった春をイメージさせる万年筆です。大西製作所は「持つ人のことを思いながら一本一本、丁寧に削り出していく」というコンセプトのもとで万年筆を製造しています。
美しくかわいいこちらの万年筆も手作業で丁寧に仕上げられた一品です。
キャップトップには輝くスワロフスキー。リングには四葉のクローバーをイメージしたデザインがあしらわれています。
30代におすすめの理由
13:FABER-CASTELL(ファーバーカステル)『クラシックコレクション アネロ エボニー』
ドイツの筆記具ブランド・ファイバーカステルの万年筆です。
百以上の工程にわたる職人の手作業によって丁寧に作られています。ペン先はM/F/EF/Bから選択することが可能。
カートリッジとコンバーターを使用することのできる両用タイプなので、自分の好きな色を選ぶこともできます。
万年筆としては少し細めになりますが、使い勝手は抜群。シルバーとブラックのシンプルなデザインが魅力的です。
30代におすすめの理由
14:Kaweco(カヴェコ)『パケオ』
2017年に発売されたパケオは20世紀初めに販売されていたシリーズの復刻版となります。
マット加工されたボディは樹脂製。八角形のキャップと十六角形の本体の組み合わせで、グリップは握りやすく文字が書きやすいよう設計されています。
カラーは全部で4種類でどれもキャップと本体のカラーが異なり楽しい色使い。ペン先はスチールでインクの補充方法は両用タイプです。
30代におすすめの理由
15:J.HERBIN(エルバン)『万年筆』
エルバンのスケルトン仕様の万年筆です。注目の理由はそのおしゃれなスケルトンと価格設定の低さ。
ペン先はステンレス製で太さは中字で、しっかりとした文字が書けます。コンバーターが付属しているので別途購入する必要もありません。スケルトンなので、万年筆特有の見た目の重量感が苦手な方にも◎
インク残量も分かりやすく、普段使いにぴったりの万年筆です。
30代におすすめの理由
16:DELTA(デルタ)『ビンテージ』
鮮やかなレジンにつつまれたヴィンテージコレクションの万年筆です。鮮やかなパープルでマーブル状の模様が特徴的。
ペン先の素材はスチールで、クロームプレート仕上げになっています。インクの補充方法はカートリッジ。
重さも20g以下と軽く、長時間使っていても手が疲れないのも嬉しいポイントです。
30代におすすめの理由
17:Montegrappa(モンテグラッパ)『アルモニア』
1912年にイタリアで設立されたモンテグラッパは、歴史のあるペンメーカー。日本の多くの百貨店やデパートでも多く見かける有名な高級ペンメーカーで、男女問わずさまざまなシーンで使えます。
スチール製なので固めの書き心地で、初心者でも扱いやすいのも魅力のひとつです。コンバーターとカートリッジの両用タイプで使い勝手も◎。
カラーは全部で3種類の中から選ぶことができますよ。自分の好きなインクを探してみるのも万年筆を使うたのしみですね。
30代におすすめの理由
18:Tiffany (ティファニー)『ダイヤモンドポイント万年筆』
女性に大人気のティファニーの万年筆です。
シルバーのシンプルなデザインが特徴的で、本体はテキスチャー加工の施されたスターリングシルバー製。ペン先には18金を使用しているので万年筆本来の書き心地をたのしめます。
日本では銀座のティファニー販売店本店と、ティファニーオンラインでのみ販売されています。万年筆のケースはティファニーの定番カラーで、使うたびに気分が上がること間違いなし!
30代におすすめの理由
19:Cartier(カルティエ)『R ドゥ カルティエ 万年筆』
カルティエは1847年に設立されたフランスのジュエリーブランドです。ジュエリーや腕時計の品質も高いですが、万年筆の品質も最高級。
シンプルなブラックカラーのボディにイエローゴールドが組み合わせ。さらに、キャップ部分にはハードストーンがあしらわれていてゴージャスな印象を演出できます。
ペン先には18金が使用されていて、柔らかい書き心地も魅力的です。
30代におすすめの理由
監修者「shima」のまとめ